温泉に行ったけど

 というわけで喧噪の東京を離れて鄙びた温泉に行ってきた。
 宿に行く前に、下田の街を散歩した。いま下田公園では「あじさい祭り」をやっている。
 
 下田はペリー来航の地、ハリスが領事館を置いた地、大河ドラマで話題の龍馬も訪れた地、ということで売り出し中だが、公園にあった立派なレリーフはなぜかジミー・カーターであった。なにゆえ?
 
 カーター大統領は置いとく。ところで下田の街のあちこちに、この真新しい龍馬の石像が鎮座ましましている。大河ドラマで取り上げられることをあてこんで建てられたのかな?と思うが、残念なことに今回のドラマでは肝心な部分で下田は登場していないようだ。
 →「インコのらくがき帳 下田宝福寺での山内容堂と勝海舟との会談
 帆船の風待ちで偶然下田に居合わせた山内容堂勝海舟坂本龍馬を帯同)が面会し、龍馬脱藩の罪を赦すよう勝が容堂に嘆願した、という史的エピソードがあるそうな。ここで勝の男気あふれる行動(上記のブログと「下田 龍馬 宝福寺」でググってください)で容堂が脱藩の罪を赦したというたいへん良い話があり、下田の人たちはこの挿話をもって「龍馬飛翔の地(龍馬の活躍は下田から始まった)」と顕彰しているわけだが、今回の大河ドラマからはその挿話は割愛されたようだ(容堂が脱藩の罪を赦すのは江戸かどこかで、という筋だったと思う)。


 こういうことはあるだろう。膨大で濃密な幕末史をわかりやすく再構成しなければならない大河ドラマだから、史実に忠実であることよりもダイナミックに各挿話がつながることのほうが大事かと思う。でも下田の人たちは遺憾だったと思うよ。
 同じような残念な事態は東西南北どこにもあって、今回ブログの書籍化が企画中の僕自身にも起きている。
 時間的な制約。連絡手段・投稿者同定についての制約。収録可能な紙幅の制約。これらの制約をなんとかかいくぐりながら企画を進めるための暫定的な解として提示させてもらったのが、最後のエントリ「【お知らせ】「リストラなう」にコメントを寄せてくださったみなさまへ【とても重要】」だった。そしてコメント欄は過去最大規模で炎上中。すいません。拙速とのご指摘は本当に心に痛い。
 正直、温泉なんか浸かってても、全然楽しめなかったよ。上の空だったさ。
 近々、改めてお願いのエントリを「リストラなう」日記のほうにアップロードしたいと思っています。大変申し訳ありませんがしばしお時間をいただきたく、伏してお願い申し上げます。
 鈴木みそ先生は下田出身と聞きました。