iPad2、そりゃ欲しいよ。けど…

今週のお題iPad 2欲しいですか?」
 ネットでiPad2のスペックを見ると、デュアルコアプロセッサが使われているのはすごいけど、他はたいしたことないな…と思う。メインメモリの大きさは非公表だし、解像度は1024*768とたいしたことない。
 僕は、サムソンのギャラクシータブを使っている。iPadの半分くらい、7インチ画面だ。世間ではこれをタブレットと呼んでいるが、実際中身はAndroid2.2なので「画面の大きいスマートフォン」にすぎない。タブレット的な動作はほとんどない。また、docomo回線で電話をかけることができる。


 ギャラタブがあるからiPadなんて要らない…と思うかというと、実は全然そうではない。
 他のタブレット様コンピュータを使っているからこそ、iPadが欲しくなるのだ。iPadが羨ましいのだ。


 ある講演で隣に座った人が、iPadを取り出してタッチ画面キーボードで器用にノートを取っているのを見た。同じことはギャラクシータブでもできる。だが、ギャラクシータブはiPadほどスムースに同じことができない。
 AndroidだからIMEはいろいろ選ぶことができるのだが、どれも満足なものがない。フリック入力も使えるが、iPhoneiPadの選べないお仕着せIMEよりも優れたものがない。辞書もよくない。ATOKが試用できるので使ってみたが、辞書はさすがと思ったがそれでも金で買うレベルじゃなかった。そして、触った感じがぎくしゃくする。画面を直接触って操作するデバイスだから、操作感は使用体験を大きく左右する。Androidもだいぶなめらかな動きのモデルが増えてきたというが、どんな局面でも一定のなめらかさを必ず確保しているiOS機と比べると、まだまだだ。指が乾燥する冬場はとくにそうだ。Androidで長文のメモを取る気にはなれない。
 iPadは使用体験がすばらしい。スペックではわからない使用感、リアルタイム感がある。Androidは結局JAVAなので仮想機械で動いているのだからリアルタイム感がどうしてもいまいちだ。音を制御するのが苦手で、音楽アプリも苦手だ。実用的な演奏ソフトはたぶん作れないだろう、という噂だ。また、音楽家プログラマAndroidで悪戦苦闘するよりiOSでスムースに作ったり演ったりするのを選ぶだろう。


 新しいiPad2はデフレ時代らしく、機能がアップして価格は据え置きだ。とても良いデバイスだし、実用的な機械でもある。
 近頃はWi-FiスポットやWi-Fiのある宿も増えているので旅行に最適だ。国際線にコンピュータを持ち込むときはセキュリティで起動して見せねばならない(僕が乗る航空会社はこう。そうじゃない会社もあるらしい)が、iPadならノーチェックだ。帰途のインターネットチェックインや、webページをEvernoteにクリップしてガイドブック代わり、とか使いまくれる。Androidテザリングすれば常時接続も可能だ(笑)。


 問題は、もし手に入れたとして、いつ使うか?なのだ。使う時間がないよ、ってこと。あるいは、iPadばかり読んでほかのことができないよ、ってことも。実はiPhone、ギャラクシータブの二つがあるおかげで、紙の本を読むことがめっきり少なくなったんだよね。いかんいかんと思っています。


 でも欲しいよね、iPad。良い道具はそこにあるだけで楽しかったりするし。